「朝起きたら、夜中に動くはずのワークフローが止まっていた…」
「しかも、クライアントからの指摘で初めて気づいた…」
自動化エンジニアにとって、これほど心臓に悪い瞬間はありません。APIのタイムアウトやデータの不整合など、エラーは必ず起きます。重要なのは「エラーを起こさないこと」ではなく、「エラーが起きても即座に検知し、復旧できる仕組みを作っておくこと」です。
本記事では、n8nで実装すべき2つのエラー対策(全体監視・自動リトライ)について、初心者でもコピペで実装できるレベルで解説します。
【結論】「エラー専用ワークフロー」を1つ作って全自動化を守らせる
n8nのエラーハンドリングにはいくつかの方法がありますが、最も管理しやすく推奨されるのが「エラー処理専用のワークフロー(Global Error Handler)」を作成し、すべての自動化処理を監視させる方法です。
これにより、メインのワークフローを複雑にすることなく、どの処理でエラーが起きても統一されたフォーマットでSlackやLINEに通知が飛ぶようになります。
実践1:鉄壁の「エラー通知システム」構築ステップ
この設定を行えば、「どこかでエラーが起きたら、即座にスマホに通知が来る」環境が手に入ります。
Step 1: 監視役となる「Error Workflow」を作成する
まず、メインの処理とは別に、新しいワークフローを新規作成します。
- トリガーとして [Error Trigger] ノードを追加します。
※このノードは、「他のワークフローでエラーが起きた時」に自動的に発火します。 - 通知を送るノード(Slack, LINE, Emailなど)を繋ぎます。
- メッセージ内容に、以下の情報を埋め込みます(Expression機能を使用)。
Slack通知メッセージの例(コピペ推奨):
🚨 エラー発生アラート 🚨
■ ワークフロー名:
{{ $json.workflow.name }}
■ 失敗したノード:
{{ $json.execution.lastNodeExecuted }}
■ エラー内容:
{{ $json.execution.error.message }}
■ 編集画面リンク:
{{ $json.workflow.url }}
これで、エラーの原因と場所が一目でわかる通知システムの完成です。このワークフローを保存します(名前例: _System_Error_Handler)。
Step 2: メインのワークフローと紐付ける
次に、普段動かしているメインのワークフロー(自動化処理)を開きます。
- 画面左側のメニュー(または画面上の三点リーダー)から [Settings] を開きます。
- [Error Workflow] という項目を探します。
- リストから、先ほど作った
_System_Error_Handlerを選択します。 - 保存します。
これで設定完了です。今後このワークフローが失敗すると、裏側で自動的に監視役が起動し、通知が飛びます。
実践2:一時的な不調を無視する「自動リトライ」設定
「相手のサーバーが重くて一瞬だけタイムアウトした」といった軽微なエラーで、処理を完全に止めてしまうのは勿体無いです。
HTTP Requestノードなど、通信を行うノードには必ず「リトライ(再試行)」を設定しましょう。
設定手順
- HTTP Requestなどのノードの設定画面を開きます。
- 上部のタブから [Settings] をクリックします。
- [Retry On Fail] のスイッチをONにします。
- 詳細オプションを設定します(推奨値):
- Max Tries:
3(3回まで挑戦) - Wait Between Tries:
5000(5秒待ってから再試行)
- Max Tries:
これを設定しておくだけで、夜間の瞬断などで止まるリスクを9割削減できます。
実践3:エラーでも強行突破する「Continue On Fail」
「この処理は失敗してもいいから、とにかく最後まで進めたい」という場合(例:一部の画像取得に失敗しても、投稿だけは完了させたい)に使います。
- ノードの [Settings] タブを開きます。
- [Continue On Fail] をONにします。
こうすると、エラーが起きてもフローは止まらず、次のノードに処理が渡ります。後続のIFノードなどで {{ $json.error }} の有無をチェックすれば、「失敗した場合だけ別の処理をする」といった分岐も可能です。
まとめ:エラー対応は「信頼」の要
プロの自動化エンジニアと初心者の違いは、フローの複雑さではなく「止まらない工夫」にあります。
- 全体監視: Error Workflowを作って紐付ける。
- ノード個別: Retry On Fail で粘り強くする。
まずは今日紹介した「Error Workflow」を1つ作り、重要なワークフローのSettingsにセットすることから始めてください。これだけで、夜も安心して眠れるようになります。
参考文献・リンク
- n8n Docs: Error Handling – 公式のエラー処理ガイド
- n8n Docs: Error Trigger Node


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