はじめに
「自分専用のAIアシスタントを作ってみたいけれど、Pythonなどのコードは一切書けない…」
その悩み、2026年の今なら完全に解決できます。かつてはエンジニアの特権だった「AIエージェント開発」は、ノーコードツールの進化によって誰でもマウス操作だけで実現できるようになりました。
本記事では、話題のオープンソースプラットフォーム「Dify(ディファイ)」を使用し、実際に「ネット検索して最新情報をまとめてくれるリサーチエージェント」をゼロから開発する手順を、非エンジニア向けにわかりやすく解説します。
【結論】Difyなら「ドラッグ&ドロップ」で開発完了
結論から言うと、ノーコードでAIエージェントを作るならDify一択です。理由は以下の通りです。
- 直感的な操作: ブロックを並べるのではなく、設定画面を埋めていくだけで完成します。
- 豊富なツール: Google検索、Wikipedia、Webスクレイピングなどの「手足」が標準装備されています。
- モデルの自由度: GPT-4o、Claude 3.5、Gemini 1.5 Proなど、好きなAIモデルを「脳」として選べます。
できることのイメージ: あなたが「〇〇について調べて」とチャットするだけで、AIが勝手にGoogle検索を行い、複数のサイトを読み込み、要約レポートを作成してくれるシステムが作れます。
AIエージェントの仕組みを理解する
作成に入る前に、AIエージェントの構造を「人間の社員」に例えて理解しましょう。
エージェントの3要素
- 脳(LLM): GPT-4などの大規模言語モデル。思考力や文章力を担当します。
- 記憶(Memory/RAG): 過去の会話や、アップロードされた社内マニュアルなどの知識データです。
- 手足(Tools): ここが重要です。Google検索、計算機、外部APIなど、AIが実際にアクションを起こすための道具です。
普通のChatGPTは「脳」だけですが、AIエージェントは「手足」を持っています。だからこそ、自律的に仕事をこなせるのです。
【完全ガイド】実践!Webリサーチエージェント開発
では、実際にDifyを使って開発してみましょう。所要時間は約10分です。
Step 1: Difyアカウント作成とアプリ作成
- Dify公式サイトにアクセスし、アカウントを作成します(GitHubまたはGoogleアカウントでログイン可能)。
- ダッシュボードの「最初から作成」をクリックします。
- アプリのタイプ: 「エージェント」を選択してください(チャットボットではありません)。
- 名前: 「Webリサーチャー」など、好きな名前を入力して「作成」をクリック。
Step 2: 脳(モデル)と役割(プロンプト)の設定
エージェントの人格と能力を定義します。
- モデル設定: 右上のモデル選択肢から
GPT-4oなどを選択します(OpenAI APIキーの設定が必要です)。 - 手順 (Instructions): AIへの指示書です。以下のように具体的に書きます。
あなたは優秀なWebリサーチアシスタントです。
ユーザーの質問に対して、以下のプロセスで回答してください。
1. 質問内容を分析し、必要な検索キーワードを考える。
2. Google検索ツールを使用して最新情報を収集する。
3. 得られた情報を整理し、出典元(URL)を明記してわかりやすく要約する。
もし情報が不足している場合は、再度検索を行ってください。
Step 3: 手足(ツール)の装備
ここがAIエージェント開発のハイライトです。AIに「検索する能力」を与えます。
- 画面下部の「ツール」セクションにある「追加」ボタンをクリックします。
- ツール一覧から「GoogleSearch」(またはTavily Searchなど)を探して「追加」します。
- ※Google Searchなど一部のツールにはAPIキー(SerpApiなど)が必要な場合があります。Difyには最初から使える無料枠や、簡単な設定で使えるツールも多く用意されています。
これで、あなたのエージェントは「インターネットに接続された状態」になりました。
Step 4: テストと公開
実際に動くか試してみましょう。
- 画面右側のプレビューチャットに「最近のノーコード開発ツールのトレンドを教えて」と入力します。
- AIが「考え中…」と表示し、実際に検索ツールを使用しているログ(Thought/Action)が表示されます。
- 検索結果に基づいた回答が生成されれば成功です!
- 問題なければ右上の「公開する」→「更新」をクリック。
- 「概要」から「Webアプリとしてプレビュー」を選べば、あなた専用のURLが発行され、スマホやPCからいつでも使えるようになります。
応用テクニック:さらに高度なエージェントへ
n8nとの連携(ワークフロー自動化)
Difyで作ったエージェントは、別のノーコードツール「n8n」と組み合わせることで最強になります。
- 連携例: Slackに特定のメッセージが投稿されたら(n8n)、Difyのエージェントが内容を調査し(Dify)、その結果をSlackに返信する(n8n)。
- これにより、チャットツールを開くことすらなく、業務が自動で進むようになります。
注意点とトラブルシューティング
APIコストの管理
エージェントは目標を達成するために、何度も思考し、ツールを使います。そのため、通常のチャットよりもトークン消費量(コスト)が多くなりがちです。
対策: テスト段階では安価なモデル(GPT-4o-miniなど)を使用し、本番で高性能モデルに切り替えるのがおすすめです。
無限ループに注意
指示が曖昧だと、エージェントはずっと検索を繰り返して止まらなくなることがあります。
対策: Difyの設定で「最大反復回数(Max Iterations)」を「5回」程度に制限しておきましょう。
よくある質問 (Q&A)
Q1. 作ったエージェントはスマホで使えますか?
A. はい、使えます。
Difyが発行するWebアプリのURLはスマホブラウザに対応しています。ホーム画面に追加すれば、アプリ感覚で使用可能です。
Q2. 社内データを読み込ませたいのですが?
A. 「ナレッジ」機能を使います。
PDFやテキストファイルをアップロードし、「コンテキスト」としてエージェントに関連付けるだけで、社内情報に基づいた回答が可能になります(RAG機能)。
まとめ
AIエージェント開発は、もはやエンジニアだけの特権ではありません。Difyを使えば、アイデア次第で「自分だけの最強の部下」をいくらでも生み出すことができます。
Next Action: 今すぐDifyにログインし、「Google検索」ツールを持ったエージェントを1体作ってみてください。その便利さに、もう元のチャットボットには戻れなくなるはずです。


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