AI生成ポスターの既視感を消すスタイル指定術

AI生成ポスターの既視感を消すスタイル指定術 AIニュース
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2026年6月7日、個人ブログ「’ERE I AM – JH!」に「AI-generated posters don’t have to be horrible(AI生成のポスターはひどいものでなくてもいい)」という記事が公開され、Hacker Newsで話題になりました。地域イベントでは、AIで作った似たようなポスターがあふれています。筆者はChatGPTを使い、デザインスタイルを名前で指定すれば、この既視感を避けられることを実際に試して示しました。画像生成AIを仕事で使う人にとって、すぐに応用できる内容です。

発表内容

筆者はまず、Facebookで広く知られることになった投稿と、それを取り上げたIndependentの記事に触れています。AIで作られたどれも同じようなポスターが増えている、という話題です。例として挙げられたのはLeamington Beer Festival 2026のポスターです。筆者は、ポスターそのものの出来が悪いわけではないと述べています。

The problem with these is not so much that they’re bad. They’re OK, I don’t love them. The problem is that once you’ve seen that style 20 times it starts to irritate just from the sheer repetition.

筆者は架空の春祭り(spring fayre)の情報をChatGPTに渡して、次の順に試しています。

  • 1回目:「クリーンで、ごちゃごちゃしない、明るいレイアウト」と指示し、パステル調・エアブラシ調・油彩調や人物の絵は避けるよう伝えた。結果は、避けたかったよくある見た目のままだった
  • 2回目:「まったく違うデザインの方向性で作って。今のポスターは『やってはいけない例』として扱って」と頼んだ。Bauhaus風の幾何学的なモダニズムのポスターが出てきて、筆者は「もうずっと良い」と評価した
  • スタイル名を確認:使ったスタイルの名前を尋ねると、ChatGPTは「Bauhaus-inspired geometric minimalist poster」という呼び方を示した
  • スタイルの一覧を依頼:選択肢を頼むと、Swiss Style、Risograph、Matisse風の切り絵、Brutalist、90年代レイヴフライヤー、Memphis Design、Japanese Minimal、Wayfinding/サイン風、Stamp/Letterpressなど15種類が返ってきた
  • 実際に生成:Stamp/Letterpress、Japanese Minimal、Memphis Design、さらにデザイン事務所Designers Republic風のポスターを作った

なぜ重要か

ポイントは、AIの既定スタイルをそのまま使わず、スタイルを表す言葉をAI自身に挙げてもらうことです。筆者は、一覧には聞いたことのないスタイル、名前は知っていても思い浮かばないスタイル、見覚えはあっても名前を知らなかったスタイルがあったと書いています。記憶からスタイル名をひねり出すより、候補を出してもらう方が早い、ということです。

一方で筆者は、できたポスターにAIらしさがまったくないとは言っていません。AIを使っていることを隠したいわけではなく、みんなが見飽きた見た目を避けたい、というのが目的です。

実務で気をつけたい点も書かれています。Designers Republic風を作ったとき、ChatGPTは頼んでいないキャッチコピー(「A day of music making and family fun」)を足しました。その文言がチャットの文脈に残り、後のポスターにも出続けたそうです。

Those words are now in the chat context, so they appear in subsequent posters. If you were working from scratch, you’d just ask for the style you want in the first place, and avoid picking up trappings as you go.

現時点での未確定事項

  • 使ったChatGPTのモデル名やバージョン、画像生成の設定は書かれていない
  • ほかの画像生成ツールとの比較はなく、どのツールが優れているかは分からない
  • 作ったポスターを実際に印刷したり掲示したりしたか、見た人の反応はどうだったかは書かれていない
  • 取得した原文は、最後の試み(ポスターペイントの絵にプロがタイポグラフィを載せた風)の途中で切れており、その結果と結論は確認できていない

まとめ

  • AI生成ポスターの問題は出来の悪さではなく、同じ見た目の繰り返しにある
  • ChatGPTにスタイルの候補を挙げてもらい、名前で指定すると、違う雰囲気のポスターを作れた
  • 生成を重ねると不要な要素が文脈に残るため、最初から狙ったスタイルを指定する方がよい

実装家の目で見ると、この記事で役に立つのは「スタイルの語彙をAIから引き出す」と「文脈の汚れをリセットする」の2点です。現場で使うなら、まず1つのチャットでスタイル候補を出してもらい、気に入った名前をメモします。本番の生成は新しいチャットで、そのスタイル名を最初から指定します。この2段構えにしておけば、筆者が遭遇した「頼んでいない文言が残り続ける」問題も避けられます。「いい感じにして」と頼み続けるより、スタイル名を先に決めてから生成する方が、仕上がりを狙い通りにしやすくなります。


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