Claude Haiku 5.5発表 コスト約75%減の小型モデル

Claude Haiku 5.5発表 コスト約75%減の小型モデル AIニュース
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Anthropicは2026年10月7日にClaude Haiku 5.5を発表しました。公式は「これまでで最も安く、最も速く、最も高性能な小型モデル」と説明しています。大量に処理する作業やコストを抑えたい作業向けのモデルです。実行コストはHaiku 4.5より平均で約75%安くなっています。Haikuクラスで初めてeffort(推論の深さ)を調整できるようになりました。あわせてSonnet 5.5のキャッシュ読み込み料金も半額になります。サブエージェントを含む構成でコストを考え直すきっかけになる発表です。

発表内容

公式ページによると、Haiku 5.5は要約、コンパクション(会話履歴の圧縮)、データベースクエリ、分類リクエストのように、短くて繰り返しの多い作業を安定してこなすよう作られています。コーディングではOpus 5.5やSonnet 5.5のサブエージェントとして使う形が想定されています。また、Anthropic史上最速のモデルなので、ライブのカスタマーサポートやブラウザ操作のように速度が重要な用途にも向いているとしています。

Haiku 5.5 is available at a much lower price than Haiku 4.5. On average, it now costs around 75% less to run.

ほかに次の2点も発表されました。

  • Sonnet 5.5のキャッシュ読み込み料金を半額にする。その結果、ほとんどのエージェント作業でSonnet 5.5が約20%安く動く
  • Claude MaxとTeamの契約者に、新しく毎月のAPIクレジットを付与する(Claude Platform上でエージェントやアプリを作るための支援として)

ベンチマーク(Haiku 5.5 / Haiku 4.5 / GPT-6 Luna / Sonnet 5.5)

  • GDPval-AA v2.1:1620 / 735 / 1437 / 1840
  • AA-Briefcase v1.1:1578 / 614 / 1336 / 1824
  • OSWorld 2.1(オフラインのサブセット):72.4% / 15.7% / 48.9% / 83.9%
  • Humanity’s Last Exam(ツールなし):45.9% / 10.2% / — / 56.9%(ツールありは57.4% / 18.7% / — / 64.5%)
  • Terminal-Bench 4.0:39.2% / 0.0% / 16.4% / 70.6%
  • FrontierCode 1.1(Main):46.4% / — / 42.4% / 52.1%
  • Chartography(ツールなし):46.4% / 6.4% / 29.1% / 61.6%

effortはLow、Med、High、Xhigh、Maxの5段階です。公式ページにはOSWorld、GDPval-AA、HLEの3つについて、effortごとの精度とコストを比べたグラフが載っています。

価格(100万トークンあたり。Haiku 5.5はプロンプトが10万トークン以下の場合 / 超える場合)

  • 入力:$0.10 / $0.50(Haiku 4.5は$1.00、Sonnet 5.5は$2.00)
  • 出力:$0.50 / $2.50(Haiku 4.5は$5.00、Sonnet 5.5は$10.00)
  • キャッシュ書き込み:$0.125 / $0.625(Haiku 4.5は$1.25、Sonnet 5.5は$2.50)
  • キャッシュ読み込み:$0.01 / $0.05(Haiku 4.5とSonnet 5.5はどちらも$0.10)

公式によると、これまでのHaikuへのリクエストの約90%は、プロンプトが10万トークン以下だったそうです。

なぜ重要か

一つ目はコストです。料金は10万トークン以下のプロンプトとそれ以上で分かれています。10万トークン以下の場合、どの単価もHaiku 4.5の10分の1以下です。過去のHaikuリクエストの約90%がこの範囲に入っていたので、多くの用途で安い方の単価が使えることになります。

二つ目は導入企業の報告です。公式ページには早期テストの結果がいくつか載っています。

  • Asana:今使っているモデルと比べて、タスク完了までの待ち時間が30%以上短く、エージェントの1ターンあたりの推論は最大2.5倍速かった
  • HubSpot:CRMタスクの評価で、3回の平均92.8%。同社がこの評価で見た中で最高のスコア
  • AlphaSense:週に約800万回呼び出されている機能で400件のクエリを試したところ、Haiku 4.5の0.76に対して0.84。統計的に有意な改善だった
  • Box:Haiku 4.5より11ポイント高いスコアで、待ち時間は約半分
  • Cognition:Devin FusionでHaiku 5.5を補助役(sidekick)、Opus 5.5を主担当にした構成で、FrontierCodeのスコア66.2を維持しつつコストと待ち時間を削減

While a bigger model builds the deck, a Haiku 5.5 subagent goes into the 10-K and pulls the segment revenue line the deck needs.(Rogo)

三つ目は安全面です。アライメント評価のほぼすべてでHaiku 4.5より大きく改善したと書かれています。サイバーセキュリティの制限はHaiku 4.5より厳しく、他の最近のモデルよりはやや緩い設定です。防御目的の作業はSonnet 5.5より幅広く許可されますが、ペネトレーションテストのような攻撃者が使いそうな手法はブロックされます。

現時点での未確定事項

  • APIで指定するモデルIDは、取得できた原文の範囲には書かれていない
  • Max/Team向けの毎月のAPIクレジットについて、金額や付与の条件は示されていない
  • コンテキストウィンドウの長さと、使えるプラットフォーム(クラウド各社など)は、取得できた原文の範囲では分からない
  • effortの既定値と、各段階の具体的な精度やコストの数値は本文に書かれていない(グラフでのみ示されている)
  • 本文にある注釈(¹²)の内容は、取得できた範囲には含まれていない
  • 評価方法の詳細は、公式によるとHaiku 5.5のSystem Cardに載っている

まとめ

  • Haiku 5.5は、要約・分類・サブエージェントのような大量処理向けの小型モデルで、コストはHaiku 4.5より平均約75%安い
  • Haikuクラスで初めてeffortを5段階で調整でき、コストと賢さのどちらを優先するか選べる
  • Sonnet 5.5のキャッシュ読み込みが半額になり、Max/Team向けに毎月のAPIクレジットも始まる

実装家視点で言うと、今回いちばん実務に効くのは「大きいモデルが全体を組み立て、Haiku 5.5のサブエージェントが細かい調べものを大量に片付ける」という分担を、公式と導入企業の両方が具体例つきで示した点です。現場で使うなら、まず10万トークン以下に収まる要約や分類の処理をHaiku 5.5に移し、effortを低い段階から上げながら精度とコストの釣り合う点を自分の評価セットで探すのが確実です。ベンチマークの数字はあくまで公式の条件で測ったものなので、自分のタスクで確かめるまでは参考値として扱います。


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